うさぎの楽園・大久野島へ上陸 【Part 1】 [CBR1100XX '97]
2009.6.28(日)
(8:00)
瀬戸内海・多々良大橋。
俺は愛車「ブラックバード」を走らせて、しまなみ海道を疾走していた。
大三島インターで有料道路を降りて、フェリーの出航する港へ向かう。
9:00 出航のフェリーを待つ。
船賃は片道140円。とてもリーズナブルな料金で、瀬戸内海に浮かぶ「大久野島」へ渡ることができる。
別名「うさぎ島」とも呼ばれる大久野島は、島全体が休暇村となっており、瀬戸内海近郊の街から気軽に行くとこがのきる島だ。
しかし第二次世界大戦当時は、秘密の軍需工場が建設されており、その存在さえも消されていた島である。 ”うさぎ” ”リゾート”といった平和なイメージの裏に隠された真実を、この目で確かめるのが俺の今回の任務だ。
響隊長は忠海からフェリーで上陸したが、俺は盛(さかり)港からアプローチすることにした。
モビルスーツバイクを港において、フェリーに乗りこむ。
ニュータイプといえどもバイクを降りればただの人。ここから先は、己の肉体だけが頼りだ。
大三島フェリーに乗船。定刻より少し遅れて出航。
10分ほどで、大久野島の全貌が見えてきた。小高い山に緑の多いごく普通の島に見えるが、ミノフスキー粒子の濃度は半端ではない。
(9:17)
予定より4分遅れて、大久野島へ到着。
帰りのフェリーは 10:42 に出航予定だ。俺がこの島にとどまることのできる時間は、わずか85分。短い時間で、すべてのミッションを終えなければならない。
まず最初にビジターセンターへ向かう。
大久野島を探索するにあたって、「ブラックバード」に代わる相棒を手に入れなければならない。
その相棒は・・・・これだ!
レンタルママチャリ!
よし、こいつを「シルバーバード」と名付けよう。
ブレーキの効きがいまいちだが、そこは俺のテクでカバーすれば大丈夫だろう。
走りだそうとすると、愛くるしい "やつら" がやってきた。
ビジターセンターで手に入れたえさ(100円)の袋を開こうとした瞬間、ものすごい勢いで寄ってくる。
どうやら、えさ袋を開く音が分かるらしい。
おいおい、いったい何匹いるんだ?
多いとは思っていたが予想以上だ。なるほど「うさぎの楽園」といわれるのも納得だ。
おっと、可愛いうさぎさんと遊んでばかりいられない。
さっそく探索に出かけよう。
サイクリングロードをのんびりと走ると、テニスコートや海水浴場が見えてきた。
綺麗な海岸線を眺めていると、自分がリゾート地に来た気分になるが、俺の目的はバカンスではない。
あたりに注意しながら走ると・・・
それは、見えてきた。
毒ガス貯蔵庫跡だ。
旧陸軍は、1929年から終戦まで大久野島で極秘に毒ガスを製造していた。主な製品はイペリットとルイサイトで、皮膚をただれさせる性質をもち、時には作業員自身が被毒することもあったらしい。
昭和の不景気の影響で貧困していた島民にとって、軍需工場は大きな期待だった。製造所の工員には数百人もの応募が殺到し、町は一躍活気を取り戻したが、作業内容については詳しく知らされていなかったという。
終戦後に毒ガスはすべて処分され、火炎放射気で焼かれた跡が貯蔵庫の壁に禍々しく残っている。
敗戦の知らせを聞いた工員たちは、自分たちの作った毒ガスをもっと使えば良かったと悔しがるもの、毒ガス製造に携わっていたことが占領軍にばれたら殺されるとうろたえるもの、自決用の青酸カリを用意するものなど、さまざまな反応があったようだ。
禁断の貯蔵庫跡に足を踏み入れると、目が痛くなるような錯覚に襲われる。
毒ガスと、工員たちの怨嗟がそこに残留しているかのようだ。
貯蔵庫から外を見ると、瀬戸内の青い海が見えた。
まるで、結婚式場のゲートをくぐるかのように。
しかし、ここでは間違いなく戦争のための科学兵器が製造されていたのだ。
Part 2 につづく → 砲台・発電所探索へGO!
(8:00)
瀬戸内海・多々良大橋。
俺は愛車「ブラックバード」を走らせて、しまなみ海道を疾走していた。
大三島インターで有料道路を降りて、フェリーの出航する港へ向かう。
9:00 出航のフェリーを待つ。
船賃は片道140円。とてもリーズナブルな料金で、瀬戸内海に浮かぶ「大久野島」へ渡ることができる。
別名「うさぎ島」とも呼ばれる大久野島は、島全体が休暇村となっており、瀬戸内海近郊の街から気軽に行くとこがのきる島だ。
しかし第二次世界大戦当時は、秘密の軍需工場が建設されており、その存在さえも消されていた島である。 ”うさぎ” ”リゾート”といった平和なイメージの裏に隠された真実を、この目で確かめるのが俺の今回の任務だ。
響隊長は忠海からフェリーで上陸したが、俺は盛(さかり)港からアプローチすることにした。
ニュータイプといえどもバイクを降りればただの人。ここから先は、己の肉体だけが頼りだ。
大三島フェリーに乗船。定刻より少し遅れて出航。
10分ほどで、大久野島の全貌が見えてきた。小高い山に緑の多いごく普通の島に見えるが、ミノフスキー粒子の濃度は半端ではない。
(9:17)
予定より4分遅れて、大久野島へ到着。
帰りのフェリーは 10:42 に出航予定だ。俺がこの島にとどまることのできる時間は、わずか85分。短い時間で、すべてのミッションを終えなければならない。
まず最初にビジターセンターへ向かう。
大久野島を探索するにあたって、「ブラックバード」に代わる相棒を手に入れなければならない。
その相棒は・・・・これだ!
レンタルママチャリ!
よし、こいつを「シルバーバード」と名付けよう。
ブレーキの効きがいまいちだが、そこは俺のテクでカバーすれば大丈夫だろう。
走りだそうとすると、愛くるしい "やつら" がやってきた。
ビジターセンターで手に入れたえさ(100円)の袋を開こうとした瞬間、ものすごい勢いで寄ってくる。
どうやら、えさ袋を開く音が分かるらしい。
おいおい、いったい何匹いるんだ?
多いとは思っていたが予想以上だ。なるほど「うさぎの楽園」といわれるのも納得だ。
おっと、可愛いうさぎさんと遊んでばかりいられない。
さっそく探索に出かけよう。
サイクリングロードをのんびりと走ると、テニスコートや海水浴場が見えてきた。
綺麗な海岸線を眺めていると、自分がリゾート地に来た気分になるが、俺の目的はバカンスではない。
あたりに注意しながら走ると・・・
それは、見えてきた。
毒ガス貯蔵庫跡だ。
旧陸軍は、1929年から終戦まで大久野島で極秘に毒ガスを製造していた。主な製品はイペリットとルイサイトで、皮膚をただれさせる性質をもち、時には作業員自身が被毒することもあったらしい。
昭和の不景気の影響で貧困していた島民にとって、軍需工場は大きな期待だった。製造所の工員には数百人もの応募が殺到し、町は一躍活気を取り戻したが、作業内容については詳しく知らされていなかったという。
終戦後に毒ガスはすべて処分され、火炎放射気で焼かれた跡が貯蔵庫の壁に禍々しく残っている。
敗戦の知らせを聞いた工員たちは、自分たちの作った毒ガスをもっと使えば良かったと悔しがるもの、毒ガス製造に携わっていたことが占領軍にばれたら殺されるとうろたえるもの、自決用の青酸カリを用意するものなど、さまざまな反応があったようだ。
禁断の貯蔵庫跡に足を踏み入れると、目が痛くなるような錯覚に襲われる。
毒ガスと、工員たちの怨嗟がそこに残留しているかのようだ。
貯蔵庫から外を見ると、瀬戸内の青い海が見えた。
まるで、結婚式場のゲートをくぐるかのように。
しかし、ここでは間違いなく戦争のための科学兵器が製造されていたのだ。
Part 2 につづく → 砲台・発電所探索へGO!
こんばんは、=(^。^)=
キラ~*キラ~*の目、
ピョン!ピョン!歩む、
耳の立った、彼ら、
かわいいなぁ~*、 (*^.^*)
by xml_xsl (2009-07-03 00:28)
シルバーバード・・アハハ・・・ブレーキがいまいちだったですか?(笑)
うさぎのエサを売ってるんだ。
バイクは置いてってレンタルちゃりね、参考になります。
この島は独特な雰囲気があるね~~行ってみた~~い。
by ゆう (2009-07-03 01:30)
あのチャリですはキーキーうるさいは
前ブレーキは効かないはで、楽しめました。
僕のだけが外れじゃなかったのね?(笑)
貯蔵庫はやっぱり迫力ありますね。
しっかり中に入っとるし・・・(爆)
命がけだよね。
あ~・・・またイキテー!
by 響 (2009-07-03 02:28)
なるほど響さんと合流してたんんだ♪
by かみさま (2009-07-03 07:08)
ジオン公国に決死の上陸したのですね。
このような綺麗な楽園に、こういう基地があるとは時代だったのですね。
ゴルゴの作品にも同じようなものがあります。
さしずめ、akiponさんはゴルゴですね。
by ツキミツ (2009-07-03 07:12)
毒ガスの貯蔵庫から平和な海の写真を撮るなんて、さすがマイナリストさんです。
(^_^)b
by yosi (2009-07-03 09:12)
外部からの侵入者を許さないような、孤島の実験室。
戦後60数年、マイナリストが来るとは誰が思っただろう(笑)
by 月光14th (2009-07-03 09:40)
シルバーバードの原動力は、
最後まで大丈夫でしたか~(^^)
劇画タッチで楽しく読ませていただきました~
続きが早く読みたいよ~(^^♪
by おこりんぼ (2009-07-03 10:33)
うさぎはかわいいけど・・・霊がこわい><;
by ビス (2009-07-03 18:28)
うさぎや綺麗な眺めの後に毒ガス貯蔵庫跡を見て、ドキッとしました。
写真で見てもちょっと緊張しますね。異様な雰囲気で、怖いです。
by yumi (2009-07-03 19:44)
こんにちは。
モビルスーツを置いて、木馬に(笑)
by HIRO (2009-07-03 20:25)
大きな橋ですね!
青空との組み合わせが偉大です。
島は、何か出てきそうな感じがしますね。
by 北海 熊五郎 (2009-07-03 20:44)
いま、大ブームの島ですね。
新たな観光地の火付け役になってるかもしれません。
by hoshizou (2009-07-04 09:32)
◆xml_xslさん、こんばんは。
そう、うさぎさんたちが可愛いんです。そしてその数といったら・・・いったい何羽いるのってくらいです。人慣れしていて可愛いうさぎさんに、また会いに行きたいです^^。
◆ゆうさん、こんばんは。
レンタルチャリとえさは必ずゲットしてください。えさ袋を開ける音がすると、それはもう凄い勢いで(笑)。可愛いうさぎも良いですが、廃墟も必見です。ゆうさんのレポートも待っています。
◆響さん、こんばんは。
横浜から行っちゃいました。無謀なツーでしたが、トラブルもなかったし、青天の大久野島を満喫できて良かったです。貯蔵庫は立入〇止でしたっけ・・・そんな看板があった気が(笑)。あっ、手洗いするの忘れました(^^;)。
by akipon (2009-07-04 22:31)
◆かみさまさん、こんばんは。
響さんの方が数日先に行ったようです。レポは同時になりましたが。横浜から瀬戸内・・・ちょっと走り過ぎ(^^;)。事故がなくて何よりでした。
◆ツキミツさん、こんばんは。
アムロでお願いします(笑)。子どもたちもたくさんいましたが、歴史を知っている人は少ないでしょう。知らないで行けばただの観光地です。平和が満喫できるって、素晴らしいことだと思いました。
◆yosiさん、こんばんは。
えっと、あそこは立入〇止かも(^^;)。決して真似をしないでくださいね。天気が良かったので綺麗な写真が撮れましたが、歴史を知るといろいろ考えさせられる場所でした。
by akipon (2009-07-04 22:35)
◆月光14thさん、こんばんは。
実験でもあり、戦争の現場でもあったと思います。13時間労働だったようです。今の平和が本当にありがたいですね。60年後のマイナリスト・・・。誰も想像しなかったことでしょう(^^;)。月光さんもぜひ行ってみてください。
◆おこりんぼさん、こんばんは。
シルーバーのやつは、ブレーキが(^^;)。整備がなってないです・・・って、本来はのんびりリゾート地ですからね。駅伝大会も行われていました。そんな平和を楽しむことができる今の時代は幸せなんでしょう。
◆ビスさん、こんばんは。
そうですね、そんな気配も感じました。貯蔵庫跡は、本当に目がシバシバしてきましたよ。可愛いうさぎさんと戯れに行くのが楽しいかも。でも歴史的建造物も必見です。
by akipon (2009-07-04 22:40)
◆yumiさん、こんばんは。
戦争跡地は、女性受けする場所ではないですね。当時を想像すると、ちょっと怖くなります。可愛いうさぎと遊んでのんびりリゾートに行くのが一番かも。でも僕はとっても楽しめました。
◆HIROさん、こんばんは。
本当だ!まさに木馬ですね。 フェリーは予想より大きくてビックリしました。横浜ナンバーのバイクが珍しかったらしく、いろんな人に話しかけられましたよ。
◆北海熊五郎さん、こんばんは。
しまなみ海道は初めて走りました。四国、九州方面は橋が多くて、渡るだけで旅をしている気分に浸れます。 大久野島はリゾートの雰囲気満点ですが、歴史を知るとちょっと怖くなりますね。
by akipon (2009-07-04 22:45)
◆hoshizouさん、こんばんは。
ソネブロでは大ブーム到来です。そしてhoshizouさんも・・・行かれるんでしょ? hosizousさんの動画レポも楽しみに待っています^^。
by akipon (2009-07-04 22:46)
響さんとこと並べてみてたら、どっちがどっちかわからなくなりそうです(笑)
by Jetstream31 (2009-07-07 22:24)